心を理解する健康づくり支援

投稿者: | 2020年6月3日

相手の心を理解できずに
健康づくりを支援することが
できるだろうか?

それが今回のテーマです。

健康づくりに成功するためには
自分の行動を思い通りに制御できる
必要があります。

自分の行動なんだから
自分の思い通りに制御できるのが
当然だと思いますよね。

それができなければ
日常生活をまともに送ることが
できなくなってしまいますから。

たとえば、
朝起きて
顔を洗って
歯を磨いて
服を着替えるといった行動を
すべて自分の思い通りにできています。

しかし
それって
すべて自分が考えて
やっていることでしょうか?

自分が意識して
選択している行動でしょうか?

そうではなく、
ほとんど何も考えずに
習慣的にやっていることですよね。

それって
子供の頃に
親から躾けられた習慣ですよね。

親の躾けに対して
子どもはどんなふうに
反応しますか?

最初は
嫌がりますよね。

反抗しますよね。

朝は起きたくないし
顔は洗いたくないし
歯は磨きたくないし
服も着替えたくないと言って
駄々をこねますよね。

これは
当然の反応です。

子ども自身の欲求に反することを
身につけさせることが
躾けだからです。

私たちは
子ども時代に
親から躾けられる
だけではありません。

その後も、
学校では教師から躾けられ、
会社では上司から躾けられ、
病院では医者から躾けられて
他人の思い通りに行動しているのです。

そうやって
社会に適応できる人間に
成長するわけです。

私たち人間は、
環境適応能力が非常に高い
動物です。

赤道直下の
極熱の地でも
生きていくことができます。

エスキモーのように
極寒の地でも
生きていくことができます。

それだけでは
ありません。

私たち人間は
社会的な環境に対しても
非常に高い適応能力を
備えています。

私たちが、
親や教師、上司、医者の言うことに
表面的には文句を言わずに従うのは
社会的適応能力の現れなのです。

自分よりも立場の強い相手や
能力の高い相手には、
黙って従うように
心がプログラムされているのです。

社会に適応するため
大抵のことは我慢できるように
心がプログラムされているのです。

このように我慢することで
私たちは仮面をかぶりながら
生きるようになります。

しかし、このとき
抑圧された欲求がマグマのように
心の奥底に封じ込められているのです。

心の中に
分裂と葛藤を
抱えこんでいるのです。

仕事帰りにお酒を飲んでいる時に
上司に対する愚痴が出るのは
そのためです。

医者の前では素直な患者が
看護師の前で文句を言うのも
そのためです。

本当は、
自分の思い通りに
生きていきたいのです。

でも、
社会がそれを
許さないのです。

ある意味、私たちは
社会という監獄の中で
自由を奪われて生きているのです。

私たちは
自分の心の中が
そんな状態になっていることを
理解する必要があります。

そして、
心の中の分裂と葛藤に
折り合いをつける必要があるのです。

そうしなければ
抑圧された思いが
いつ吹き出してくるかわかりません。

そのために
悪いと分かっていることを
やってしまうかもしれません。

多くの人が
健康づくりに失敗するのは
このためなのです。

じつは、
健康づくりに失敗することは
悪いことではありません。

失敗した自分のことを
自分自身で責めてしまうことが
問題なのです。

そんなことをすれば、
心の中の分裂と葛藤が
ますます増幅されてしまいます。

自分を責めるのではなく
冷静に見つめてみましょう。

健康づくりに失敗した時こそ、
自分の心の中で何が起こっているのかを
理解する良い機会になります。

心の中の分裂と葛藤を
どうやって解消すればいいのか、
そのことに知恵を出して下さい。

そのためには
自分のことをジャッジせずに
受け入れる必要があります。

私たちはすぐに
ジャッジする癖がありますが
それが問題なのです。

自分のことを
あるがまま受け入れることができれば
頭がクリアになります。

そうすれば、
知恵を働かせて
考えられるようになります。

それと同時に
本当の自分の声に
耳を傾けるようにして下さい。

「本当は何をしたいのか」

「本当はどう生きたいのか」

そんな問いかけを
自分にしてあげて下さい。

そうすれば
本当の自分が少しずつ
表に出てきてくれるようになります。

本当の自分にとって
思い通りの人生を創ることが
できるようになります。

そんな生き方ができると
心の中にあった分裂と葛藤が
いつしかなくなって・・・

健康づくりも
自然に無理なく
できるようになるのです。

たかが健康づくりに
そこまで考える必要があるのか、
そう思うかもしれません。

しかし、
私が健康づくりを支援するときには
そこまで考えているのです。

支援する相手が、
ただ健康になるためだけに
支援したいわけではないのです。

健康づくりの支援を通して
もっと深いレベルで
人生をサポートしたいのです。

そのために
相手の心を理解することが
必要不可欠だと考えています。

相手の心を理解しなければ
健康づくりを支援することは
できないと思っているのです。

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