信頼される医者が、健康づくりの支援に失敗するのはなぜか

投稿者: | 2020年5月26日

今回は、医者を例にして
健康づくりの支援について
深く考えてみたいと思います。

医者を例にしてありますが
医者以外の方が支援する場合にも
当てはまる話です。

ところで、
信頼される医者の条件とは
何でしょうか?

専門的な医学的知識
高度で優れた治療技術
豊富な治療経験
などなど

他にも色々とあることでしょう。

いずれにしても、
確実に病気を治してくれる医者を
患者は求めているのだと思います。

医者もまた
病気を確実に治すために
日々、努力しています。

そして、
医者が努力すればするほど
患者との能力格差が広がっていきます。

そして、
この能力格差が
医者に対する信頼を生み出すわけです。

医者を信頼する患者は、
自分よりも能力が高いから
医者のことを信じて頼るわけです。

その結果、
医者が病気を治療する主役となり
患者は脇役となります。

たとえば、
私は漢方一筋30年の現役の医者ですから
その点では患者から信頼されています。

漢方治療に関しては
信じて頼ってもらって
問題ありません。

しかし、
能力格差による信頼関係が
実は大きな問題を孕んでいるのです。

患者にとって私は
健康づくりにおいても同じように
信じて頼れる相手になってしまうからです。

それのどこが問題なのか?

そう思われるかもしれませんが
これが大きな問題になります。

病気の治療において
役に立つ信頼関係であっても、
健康づくりにおいては
足を引っ張ることになり得るからです。

信頼関係が
健康づくりにおいて
足を引っ張るのはなぜでしょうか?

それが、
今回の記事の主題です。

あなたは、
なぜだと思いますか?

その答えは
ここまでの話の中で
何度も言及してきたことです。

その答えは、
「信頼」という言葉の中に
隠されています。

相手を信頼するということは、
相手を「信じ」
相手を「頼る」ということです。

一般に、
相手を頼ることは
悪いことではありません。

しかし、
頼り過ぎると問題になります。

特に健康づくりにおいては
医者に頼り過ぎることが
大きな問題になります。

なぜなら
健康づくりにおいては
医者よりも患者の責任のほうが
ウエイトが大きいからです。

患者自身が責任を持って
自らの健康をつくっていくのが
健康づくりだからです。

健康づくりの主役は
あくまでも患者本人であり
医者は脇役に徹する必要があるのです。

ところが、
患者に信頼されている医者は
そのことを自覚していません。

医者を信頼している患者もまた
そのことを自覚していません。

両者とも無自覚のまま
病気の治療で作られた関係を
そのまま続けてしまうわけです。

その結果、
どうなるでしょうか?

医者は患者に対して統制的となり、
健康づくりの支援に失敗するのです。

実際、
健康指導の多くは
統制的です。

食事はこうしましょう
運動はこうしましょう
お酒やタバコはこうしましょう
などなど

すべてが
強制あるいは禁止です。

そうすると、
患者は医者に対して服従的となり、
健康づくりの実践に失敗するのです。

医者に言われたからやるので
長続きしません。

自分ではあまり考えないので
柔軟に対応できません。

もちろん、
医者は患者のことを
統制するつもりはありません。

しかし、
自覚していなければ
無意識的にそうなってしまうのです。

医者と患者の間に
統制・服従関係が普遍的に見られるのは
そのためなのです。

繰り返しになりますが
病気の治療においては
この関係性はあまり問題になりません。

ところが、
健康づくりにおいては
大きな問題になるのです。

それでは、
どうすればいいのでしょうか?

まずは
ここまで述べてきたことを
医者が自覚することです。

無自覚だから
変えることができないだけです。

自覚できれば
変えることができます。

それでは、
どのように変えればいいのでしょうか?

統制的な支援から
自律的な支援に変えればいいのです。

健康づくりのやり方を
具体的に指示するだけでなく、
健康づくりの戦略を教えるのです。

そうすれば、
患者が主体的・自律的に
健康づくりを実践できるようになります。

私が患者に
健康づくりの戦略を教えているのは
そのためです。

私も最初は
失敗しました。

しかし、多くの失敗を重ねたからこそ
誰でも成功できる健康づくり戦略を
作りあげることができました。

そして、
この健康づくり戦略を
誰でも簡単に学べるように
プログラム化しました。

専門的な医学的知識がなくても
まったく心配ありません。

それが、前回の記事で紹介した
Dr.喜多の自然治癒力覚醒プログラムです。

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