
還暦を前にして、60歳以降の人生について深く考えることが増えてきました。
60歳を超えると、加齢とともに身体能力は衰えていく一方です。
しかし、悪いニュースばかりではありません。
病気をチャンスにすることができるのと同じように、老化もまたチャンスにできるのです。
人生100年時代です。
60歳以降の40年間をどのように生きれば、老化をチャンスにできるでしょうか。
そのことについて、先日の講習会の中で最後に少しだけお話しさせていただきました。
その音声をアップしてありますが、概要だけ文章にして残しておきたいと思います。
一般論ですが、20歳で成人してから60歳で定年を迎えるまでの40年間、私たちは社会的な役割を担いながら生きています。
子育てをしたり、仕事をしたりして、社会人としての責任を果たしていくわけです。
その間、ある程度は、不自由な人生を送らざるをえないと言えます。
私たち人間は社会的な生き物ですから、それは当然のことだと思います。
ところが、60歳で定年を迎えると、社会的な役割や責任から解放されて自由になるわけです。
もちろん60歳になったからと言って、完全に自由になるわけではありませんが、60歳までの人生と比べれば責任は少なくなっていきます。
ですから、自分の人生を自分らしく生きるチャンスなのです。
そうは言っても、若い頃のようには身体が言うことを聞いてくれないと思うかもしれません。
確かにそうです。
私たちの身体が加齢とともに衰えていく現象が老化です。
しかし、私たち人間は、身体だけの存在ではありません。
昔の人は、「天・地・人」ということを言っています。
私たち人間は、地(物質世界)とつながっているだけではなく、天(精神世界)ともつながっているのです。
60歳までは、地とのつながりが強いので身体も元気です。
しかし、60歳を超えると地とのつながりが弱くなるので身体も衰えていきます。
そして、それと同時に、天とのつながりが強くなっていくのです。
最期は、地とのつながりが切れて、昇天するわけです。
ですから、昇天するまでは、この地上世界で天とのつながりを強めながら生きていくことができます。
夏目漱石は「則天去私」という言葉を晩年に残しています。
天からのメッセージを受け取り、そのメッセージに則って生きていくことができるようになる。
私が、私がとエゴを主張せずに、天命を生きることができるようになる。
そんな生き方を可能にしてくれるのが老化という現象なのではないでしょうか。
老化をチャンスにして、則天去私の本当に幸せな生き方に少しでも近づければと思っています。
地から離れて 天に向かうって とっても納得できます
自然な感じで スゥーッと 受け入れられました
老化まで チャンスに出来るなんて 素晴らしいと思いました
見る角度 考える角度に 気づかせて頂けるって幸せです
神永さん、コメントありがとうございます。
新たな気づきを得るためには、「すべての苦しみはチャンスである」という見方・考え方を身につけてしまうのがお勧めです。
そのうえで、「どうすればこの苦しみをチャンスにできるだろうか」と自分に質問してみるのです。
そうすれば、病気や老化だけでなく、それ以外の苦しい出来事も同じようにチャンスにして生きていくことができますよ。
『大地との繋がりが徐々に離れて、天に昇る。』
人間も自然界の中で生きている感じがして、とても壮大な気持ちになり、先生のおっしゃる事が理解出来ました。
大地のエネルギーを沢山含んでいる新鮮な野菜を食べると元気になる。赤ちゃんや子供は、とにかく元気!
大地のエネルギーと考えると、自分がいこごちが良い場所ってあるのがわかりました。
もがく事なく、自然に生きて行こうと思いました。先生、有難うございます。やっぱり喜多教です。
岩岡さん、コメントありがとうございます。
子どもの生命(いのち)って、天からの授かりものですよね。
大切に育てていきたいものです。